毎月10日に納税が必要な源泉所得税。納付方法は大きく4種類あります。
源泉所得税の納付方法は4つ
源泉所得税は、原則として毎月10日までに納付が必要になります。税務署から通知が来るわけでもないので、気をつけないと納付が漏れるリスクがあります。
源泉所得税の納付方法は、大きく分けると、
- 銀行や税務署に行って、窓口で納付
- オンラインで納付
の2種類があります。また、オンラインの申請でも、ネットバンクを使った方法と、クレジットカードを使った方法があります。
それぞれの内容とメリット・デメリットを比較します。
銀行や税務署の窓口で納付
一番オーソドックスな方法です。紙の納付書を入手し、そこに納付金額を手書きで記入して、窓口で現金で納付します。
(メリット)
- 事前の手続きが不要
- 手数料がかからない
- 窓口に行けば何とかなる
(デメリット)
- 現金が必要
- 窓口に行く手間がかかる
ネット上で手続きをする必要がなく、わからないことがあっても窓口の職員が対応してくれるので、余計なことを考えずに支払いができるというメリットはあるものの、毎月銀行に行くのは面倒です。そして、混雑します。
源泉所得税の納付期限は毎月10日ですが、この日は銀行も混むことが多いです。
毎月銀行で、納税のために長時間待つのは時間がもったいないので、あまりおすすめはしていません。
インターネットバンク(ペイジー)
ネットバンクを使っていれば、ネットバンクから納付が可能です。ペイジーというサービスを利用します。
(メリット)
- 窓口に行かなくても納付ができる
- 手数料がかからない
(デメリット)
- 事前の手続きが必要(ネットバンクの契約が必要)
- 領収書が発行されない
- ネット専業銀行が対応していない
クレジットカード
国税庁の「国税クレジットカードお支払サイト」を利用して、クレジットカードで納付ができます。
(メリット)
- 窓口に行かなくても納付ができる
- ポイントが貯められる
- 分割払い(リボ払い)ができる
(デメリット)
- 手数料がかかる
- 領収書が発行されない
ダイレクト納付
事前に手続きをして申告をすれば、納税金額を口座から即座に引き落としてくれるものです。ペイジーだと、インターネットバンクにログインして振り込みの処理をする必要がありますが、ダイレクト納付はそういった手続きも不要なので、早く納税ができます。
(メリット)
- 窓口に行かなくても納付ができる
- 手数料がかからない
- 振込日を指定できる
(デメリット)
- 事前の手続きが必要
- 領収書が発行されない
- ネット専業銀行が対応していない
窓口納付はおすすめしない。オンラインで納付できる手続きをしましょう
窓口での納付はおすすめしません。1回だけならまだしも、毎月銀行に行って支払いをするのは、積もり積もって時間を浪費します。
納税の手続きは、多くの方にとって間接業務です。そこに時間を使わず、本業に時間を使いましょう。
ペイジーもダイレクト納付も、最初は手続きが面倒ですが、一度登録してしまえばあとはオンラインで完結できます。
納付を年に2回にまとめられる「納期の特例」を活用しましょう
源泉所得税の納付は原則として毎月ですが、これを年に2回にまとめて払うようにすることができます(従業員数が9人以下の場合)。
「納期の特例」と言われるものですが、社員を多く雇用していないのであれば、積極的に活用したいところです。
税務署に「納期の特例」の申請書を提出すれば、納付を年に2回にまとめることができます。
A2-8 源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請