融資のメリット・デメリット
【メリット】
- 経営の自由度が高い
- 金融機関との信頼関係
融資で資金調達をする場合、出資のように議決権を取られるということがないので、経営の自由度は高いです。
また、金融機関と融資の申請や返済、業績報告などを通して関係性を作り、いざというときに支援を受けられる可能性も上がります。
【デメリット】
- 利息の支払いがある
- 元本の返済義務がある
融資の最大のデメリットとしては、利息と元本の返済が必要、ということでしょう。
「借金」という言葉にはネガティブなイメージもあります。
現時点で資金が困っている、という状況であれば四の五の言ってられないですが、今すぐに資金が必要、という状況でなければ、わざわざ利息を払ってまで融資を受けるのはハードルを感じます。
出資のメリット・デメリット
【メリット】
- 返済義務がない
- 数億円レベルの調達をできる可能性がある
個人の投資家やベンチャーキャピタルなどから出資を受ける場合、基本的にその出資に返済義務はありません。
「お金をもらっている」と言ってもいいでしょう。
財務的にも、借入が多いことより出資が多いということは自己資本比率が高いということでもあります。
銀行などの外部に決算書を見せるときにも、自己資本比率が高い会社は、一般的に「健全な会社」とされます。
【デメリット】
- 投資家との関係構築が不可欠
- 経営の自由度が下がる
- 配当などのコスト
出資を受けようとすると、自分でお金を出してくれそうな投資家を探していく必要があります。
融資であれば、近くの信用金庫や政策金融公庫に連絡すれば融資の申し込みができます。
しかし、出資の場合には自分で見つけてくる必要があるので、知り合いにお金持ちがいるとか、人的なネットワークも必要になってきます。
また、議決権を投資家に持たれるので、場合によっては経営者の意思だけで会社を動かすことができなくなる可能性があります。
利息はありませんが、利益が出ていたら配当を求められることもあるでしょう。
どちらを優先すべきか?
上場企業やベンチャー企業でもない限り、優先すべきは「融資」の方です。
出資の場合は、事業の内容や投資家によっては、数億円レベルの資金調達ができる可能性もあります。
資金調達のスケールとしては、出資の方がロマンがあるでしょう。
しかし、出資を受けて、株式を経営者以外の人に持たれるというのは、トラブルの種にもなりえます。
融資は文字通りお金を借りるためのものですが、出資はお金だけでなく、仲間を集めるという意味合いも含まれます。
それが良く作用することもありますが、人間関係のトラブルにもつながりかねません。
まずは近くの金融機関に行って、融資の相談を受けてみることがおすすめです。